「温故創新」190925 N322 伊波喜一

人類の 知能超えるか AIの 方向性を いかに造るか

 ニック・ボストロム氏は「スーパーインテリジェンス超絶AIと人類の命運」で、人類の存在的リスクを説いている。AIのシンギュラリティーについては、先ず確実にやってくることを以前述べた。安全な運用が実現出来た場合は、全ての人が恩恵を受ける。それは私達が、IT技術の進展を享受していることでも分かろう。一度進化したテクノロジーを、後戻りさせることは出来ない。AIは労働を支え医療や教育を助け、娯楽文化を深めることが出来る。そのためには人類が望む方向にAIを設計することが大切である。 では、人類が望む方向とは何か? そのことに対する答えは、まだ導き出されていない。個人や団体では共通の価値観を持っていても、国や人類のレベルでは共有できていない。それは文化・芸術にとどまらない。医療なかんずく遺伝子改変のゲノム編集や教育内容、核の抑止や宇宙開発に至る広範囲な合意を必要とする。そうなると、人種・民族・言語・慣習を含めて、宗教や哲学も加味し、広く人類のあるべき方向性を極めていく知恵を結集させていかなくてはならない。 AI社会到来に向けて正と負の両面から考察してゆきたい。