「温故創新」190924 N321 伊波喜一

人生の 設計百年 考えん 有形資産と 無形資産を

 人生百年時代を提唱したリンダ・グラットン氏は「ライフ・シフト」の中で、2つの資産の必要性を説いている。1つは有形資産、もう1つは無形資産である。長寿化社会では長く働くことが必要となり、その無形資産の中に健康・仲間・変化への対応力を挙げている。 1つ目の健康の重要性は言うに及ばずである。食事・運動・病気予防は、最大関心事である。 2つ目の仲間作りも欠かせない。日本は退職制度を採っているので、還暦前後に職場とは人的なご縁が切れる。職場は仕事中心の人間関係であるから、仕事から離れるとまず元には戻らない。だからといって、退職後、趣味やボランティアを急に始めても、そう上手くいくものでもない。やはり、現役中から新しい仲間作りを始めておいた方が良い。 最後に変化への対応力である。今後の世界情勢を考えると、ライフステージが一人一人大きく変わると予見される。自然が猛威をふるい、人口構成が急変し、経済が右肩下がりであり続ける社会において、過去に拘ることは危険でさえある。経験則を手がかりに少しでも自分を変えていく。それを習慣化していく。この小さな一歩を持続してゆきたい。