「温故創新」190720 N290 伊波喜一

差別的 発言許して 良いものか 偉大なアメリカ 過去のものにと

 某国大統領の差別的表現が止まらない。自身を批判する野党の女性議員に対して「政府が全く完全にひどいことになっている国から元々きたのだから、帰国して母国を良くしたらどうだ」と発言した。名指しされた議員はいずれも有色人種で、某大統領の政策を批判していた。この発言に対して多くの議員、国々から「人種差別だ」と非難の声が上がっている。しかし、某大統領の支持者は熱狂的に彼を支持している。一体どうなっているのか、彼の国は! アメリカは人種差別だけでなく、戦争、銃器、薬物、貧困、格差など、実に多くの矛盾を抱えた国である。その矛盾を直視し、解決しようとするところに、彼の国の魅力がある。 法の下に全てを明らかにする生き方は、時に極端から極端へ走る。だから議を尽くし、論を尊ぶ。この生き方がデモクラシーを尊重する人々の手本となっていた。残念なことに、その伝統が失せようとしているかのようだ。 人は現実に生きている。その現実は理想に裏打ちされて初めて、生きる糧を人々に与える。分断は現実を否定し、理想を壊すものでしかない。某国に今必要なことは、理想を掲げ、共感力を磨くことではないか。