「温故創新」180518 N233 伊波喜一

一人立ち 人の世界の 常なれど 自立後押し 今後の課題と

学校生活への不適応や不登校児童・生徒の数が減らない。どころか、徐々に増えてきている。全国の不登校児童・生徒数は17万人と高止まり状態であるが、不適応はその予備軍である。原因として、学習や生活、経済面に加え、家庭環境の変化に子ども達が対応出来ない状況が大きくのしかかっている。 野生動物の孤児を、動物園から野生に戻す試みが続けられている。動物園では餌の取り方や仲間づくりの仕方など、親に代わって飼育していく。時機を見て彼らを野生に帰すのだが、道のりは険しい。野生動物は生存競争の真っただ中で生きている。その厳しさは、飼育動物の比ではない。以前、アフリカゾウが炎天下の下、水を求めて数日間歩き通すのを見た。その中には赤ちゃんゾウも体の弱ったゾウもいた。それらを皆で守りながら、水を求めて歩き通す。歩みを止めたり、群れから離れたりすれば、訪れるのは死である。 文科省は生きる力が必要だと説いている。しかし、何のための誰のための国づくりなのか、そして国のあるべき姿を問わなければ、その力は発揮されない。 誰もが人材=人材であるとの視点こそ、求められているように思う。