「温故創新」180519 N234 伊波喜一

制約と 上手く付き合い 発信を 民衆の支持 固める外交 

ロンドン郊外のウィンザー城で、19日英王室のハリー王子とメーガン・マークルさんが結婚式を挙げた。ダイアナ元妃を母に持つも、不遇な幼少時代を過ごし成人したハリー王子。その王子とマークルさんは、城内に政治家ではなく一般人を招待した。また、結婚祝いの代わりに、エイズウイルスに感染した子どもを支援する団体等への寄付を呼びかけた。これらは皇室がどこに・誰に目を向けているかを、全世界に発信する格好の機会となった。また、母親であるダイアナ元妃の志を夫婦で受け継いでいることの、証明ともなった。 慣習とは風雪の歴史に耐え、生き残ってきたもののことである。奇をてらわず、時代と所というフィルターを経て、生き残ってきたもののことである。しかし、慣習とは現状維持のことではない。現状を尊重し常識を大切にしながらも、変えるところは変えていく。回りと強調し、多数の声を支持しながらも、少数意見を取り入れていく。それが民主主義の原理である。 ハリー王子とメーガンさんの一連の行動から、現状に甘んじることなく、挑戦していく気概を感じた。イギリス社会の奥底で今、何かが変わり始めているようだ。