「温故創新」220926 N1115 伊波喜一

農業の 行く末見つめ 手を打たん 食の行く末 国の未来へ            

 台風15号が一気に北上して、太平洋に抜けた。この時期に2度も続けて、南西諸島から駆け上がってきた。収穫前のイネや果物は、相当な被害を受けている。

 農漁業を始めとする第一次産業は、食の源となる。ロシアが原油やガス、小麦などの原材料で、欧州を兵糧攻めしている。特に食物は、人の生死に直結する。それだけに、原材料を生み出せなければ、喉元を抑えられたに等しい。

 ただ、これだけ天候に左右される仕事もない。1年間、丹精込めて育てた作物が、たった1つの台風で失われてしまう。こんな、割に合わない仕事はない。

 営為努力をするのは、農業に限らない。しかし農漁業は、天候やその他のリスクが大きすぎる。少なくとも、収穫時に被害を受けた場合のリスクヘッジを、補償しなくてはならない。

 例えば、イチゴなどを従来のビニールハウスではなく、大風にもびくともしないハウスで栽培するなどは、初期投資費用がかかる。これには、補助金などが必要となる。

 ただし、一度作れば年数に耐えられるし、確実に収穫できる。同様に、水害に耐えられる稲の品種改良など、研究投資も必要となる。

 今後、日本は先行投資と保護を無駄なく持続しながら、食料自給を協力に押し進めていかなくてはならない。