「温故創新」210124 N646 伊波喜一

無理をせず 弱さ隠さず 伝えなん リーダーシップ あり方変わりて         

 昨夜来の雨が降り続いている。天気予報では、1℃気温が下がるだけで雪に変わるという。大雪にならないことを祈る。 

 草創期には多様性のあった組織も、長く・大きく・安定すればするほど同質化する。

 同質化するとどうしても同調圧力が加わり、異質を受け入れにくくなる。その結果成功経験に頼り、欠点や未完を隠すようになる。 

 人も同じかも知れない。完璧な人より、弱みを隠さない人に共感する。相手が弱みをさらけ出すと、こちらも弱みをさらけ出しやすい。不完全さを共有することで、互いの結束が強くなることは経験のあるところである。

 悩みや弱さを共有すると、互いの距離が縮まるからだ。 

 最近、オーセンティック・リーダーシップが注目されている。

 自分の弱さを隠さず、さらけ出すことで、かえって皆の力を集めることの出来る人のことである。

 自分と同じ悩み持ち、あくせくしながらやり続ける等身大のリーダーに人はどこか惹かれる。 

 時代はますます、混迷の度を増している。何が正解で、どこに正しい答えがあるか分からない。だからこそ、理想や理念を掲げながらも、そのやり方や進め方は柔軟に考える。

 ここに、混沌を乗り越えるヒントがあるように感じる。