「温故創新」200704 N470伊波喜一

脱プラの 代わりになるか いいヒント 紙製品の 開発いそぐ 

 熊本と鹿児島県に大雨特別警報が出た。

数十年に一度の大雨で、橋や家が流された。氾濫危険水位を超えている川が多く、予断を許さない。 

 7月からレジ袋が有料になった。世界的な脱プラの流れに乗り、紙製品が見直されている。印刷物など紙の需要が落ち込んでいるだけに、今後、商品開発に拍車がかかりそうだ。 

 N製紙は、紙製品を使ったシャンプーなどの詰め替え容器の販売を始めた。宿泊施設に常備するパウチ容器を、紙製品に切り替える動きとなっている。環境への配慮を重視するホテルなどから、問い合わせが来ているという。 

 また紙製ストローやクリアファイル、チョコレートのパッケージなど、開発を進めている。さらに耐油性や耐水性を高めた紙製の手提げ袋を開発中である。

 この背景には、ペーパーレス化が進み印刷用の紙需要が減っている。  

 毎日出るごみ。分別で圧倒的に多いのがプラごみだ。目方こそ軽いものの、食品から包装まで全てに使われている。

 この循環を変えない限り、プラごみは垂れ流される。 

 紙はリサイクルに適した素材であり、環境に優しい。だからといって、プラ代わりに使っては元の木阿弥である。

 使い捨てを改める生き方こそ、今求められている。