「温故創新」200314 N399 伊波喜一

はらはらと 季節外れの みぞれ降り 世間の様を 天も憂うか

 窓を開けると、横なぐりの雨が降っている。寒い一日になるとの予報通り、指先が冷える。線路沿いの歩道を歩くと、雪柳が白い花を覗かせている。雨に白さが映える。 枝打ちされた木々の細い枝は、いかにも寒々としている。だが、赤や黄の実を膨らませて、寒さをはじき飛ばそうとしているかのようだ。 線路向こうの竹藪は、この雨で葉の色つやも張り具合も蘇ってきているようだ。上から下まで微かに揺れていて、竹藪全体がゆらゆらと煙っている。 住宅の切れ間には畑が見える。晴天には風で土埃が舞うが、今日は全体が黒々として静まりかえっている。一昔前はほとんど畑だったのが、すっかり様変わりして住宅が増えた。やがて畑を見るのが珍しくなるかも知れない。 アメリカと欧州のスペインは、コロナウイルス感染拡大を受けて国家非常事態宣言をした。日本は感染拡大は抑えられているとして、予防に力を注ぐとプレスした。感染の状況は大陸・地域・国家の状況と対応能力によって違いがある。今後アフリカ大陸など、感染予防に力を注ぐ必要が出てくる。 状況を過大視・過小視せず、正視眼で見つめ対応していくことが必要であろう。