男女間 賃金格差 埋めるには 同一労働 異なる対価
道端の栗畑に、栗のいがが落ちている。収穫の気配がなく、生るに任せているようだ。あんなに美味しいものを、勿体ない話である。
サラリーマンは8時間労働で、月給取りで、正社員である。このことを、当たり前と思っている。
しかし、日本の労働者が月給取りになったのは、戦後になってからである。それも、高度経済成長を機に、急激に増えていった。それまでは、農漁業や小商いなど、毎月安定した収入があったわけではない。
雇用の形態には正規雇用の他に、非正規雇用、契約社員、非常勤などある。単純に、長時間労働とそうでない場合とに分けたとして、常勤ならば、週5日40時間働く。これを下回ると、時給に換算した時に、大きな差となってはね返ってくる。
女性の場合、それが顕著である。特に日本では「男性は外で働き、女性は家を守る」という考え方が、長く続いてきた。サラリーマンの扶養手当は、その象徴である。
これでは、柔軟な働き方改革や育児の分担は、難しい。どうしても、家庭の主たる稼ぎ手以外に、そのしわ寄せが来る。
同じ労働に対しては、正規だろうが非正規だろうが、労働条件を揃え、賃金に差をつけるべきではない。そして、男性に有利に働く仕事があるように、協調性や和やかな場づくりなど女性の特性を生かした仕事には、相応の対価をプラスして支払うべきである。