「温故創新」230827 N1271伊波喜一

匿名で 誹謗中傷 悪質の 「恒心教」の 対策必須   

 東京音楽大学爆破予告ファックスを送ったとして、男2人が威力業務妨害の疑いで逮捕された。そのファックスの文中で脅迫主として氏名を勝手に使われた弁護士が、コメントした。

 第一弁護士会に所属する唐澤貴洋さんは、10年以上にわたり彼等から誹謗中傷を受け続けてきた。2012年、ネット掲示板で攻撃を受けた人の依頼で、唐澤さんは投稿者を特定するIPアドレスの開示請求をした。その後、「恒心教」と称する人達から、唐澤さん自身が攻撃されるようになった。

 特定の人々への嫌がらせを書き込む人達の行動は、恒心教と呼ばれる。宗教性はないが、自らを明かさず執拗な攻撃を続ける。

 唐澤さんは自身の被害について「ネット世界のテロリズムの実験台になっている」。「自分に起きていることは、別の誰かにも起こりうること。今、止めないと、誰かが被害に会ってしまう」と、コメントしている。

 警視庁の露木康浩長官は「この種の事案が社会生活に与える影響は、決して無視できない。法と秩序に基づき、適切に捜査を進めたい」と話している。正直、歯がゆい。

 自身は名乗りもせず、巧妙に攻撃相手の名を借りて、社会を混乱させる。このような愉快犯には、法の上からも社会倫理の上からも、妥協せず追及していくべきであろう。