「温故創新」210628 N801 伊波喜一

人減りて 人口偏在 加速化し 首都圏集中 地方過疎化に                 

 蒸し暑い日が続いている。朝晩の凌ぎやすいのが、唯一救われるところだ。

 都議選も今週が山場である。統一地方選と違って、都議選は宣伝カーから候補応援の声を聞くことが少ない。街頭で声を聞く機会も滅多にない。

 決め手はやはり、所属政党の公約ということになる。実現可能な政策なのか、具体的な方策は理に適っているのか、そして信頼できる人物なのかに条件が絞られよう。貴重な一票を投じてゆきたい。

 20年の日本の総人口は1億2622万人強となった。前回15年より86万人減った。減少率は0.8%である。

 9都府県は人口が上昇したが、残りは減少である。それも、減少率が広がっている。   

 つまり、首都圏と地方との差が、数字で示された格好だ。この差は経済は元より、医療・教育・福祉・娯楽と芋づる式に連なってゆく。当然、インフラ投資にも大きく影響する。 

 魅力ある地域であるには、多様な価値観と選択肢が求められる。首都圏と地方とが、同じことを追い求める必要はない。

 例えば、食は命の源である。その食文化を守り育てることは、今後の日本の進むべき道を過たずに方向づける。

 経済大国一辺倒の価値観ではない、地に足の着いた議論を聞きたい。