「温故創新」201226 N620 伊波喜一

傲慢と 開き直りで 一時代 桜見る会 辻褄合わず          

 空気が乾いている。肌が乾燥して痒い。衣服の脱ぎ着など静電気に要注意である。 

 安倍前首相の「桜を見る会」の政治資金規正法違反問題に、結論が出された。前首相は不起訴処分となった。東京地検特捜部は、代わりに公設第一秘書の配川博之氏を略式起訴した。配川氏は罰金100万円を即日、納付した。

 特捜部は安倍氏を不起訴にした理由として、「記載内容を把握していたという共謀を認める証拠はない」と説明。安倍氏も「事務所が夕食会の会費を補填したことは知らなかったが、道義的責任を痛感している」と説明した。ただし、議員辞職や離党は明確に否定した。

 前政権の官房長官だった菅首相も「事実と異なる答弁になってしまい、国民に大変申し訳ない」と陳謝した。

 安倍氏も現政権も、果たしてこれで疑惑に幕引きできたと思っているのだろうか。

 代議士は選挙を経て、国民に選ばれる。倫理面でも手本とならなければならない。一体どこの世界に、部下の不祥事を「知らなかった」で済ます人があろうか。世間のルールに従わなかったり外れたりすれば、罰せられるのが法治国家である。

 この当たり前の理が通じなかったこと自体、安倍氏取り巻き陣の時代錯誤感覚に、唖然とするのみだ。