「温故創新」220908 N1107 伊波喜一

国民の 心の支え 女王の 職務と奉仕 最期の日まで        

 8日、エリザベス女王が、北部スコットランドにあるバルモラル城で亡くなった。享年96歳。心よりご冥福を祈りたい。

 エリザベス女王は1952年、当時25歳の若さで即位した。在位期間は英国の君主として、歴代最長の70年にわたった。この間、ナチスによるロンドン大空襲を耐え、国民と共に英国の復興を成し遂げてきたことに、国民の信頼が寄せられた。 

 女王の死去を受けて、長男のチャールズ皇太子が即位した。チャールズ新国王は1948年生まれで、現在73歳。早い時期から、気候変動に警鐘を鳴らすなど、環境問題への関心が高いことで知られる。

 英国の皇室は日本とも縁が深く、今上天皇が留学先に選んだのはオックスフォード大学だった。日本を離れて寮生活を楽しまれている当時の様子は、日本のみならず世界の人達から共感が寄せられた。

 英国は不思議な国である。女王を始め、女性宰相もリズ・トラス首相で3人目となる。女性の権利を謳うだけででなく、実際に実務を任せていく。大したものだと思う。

 今後、日本が世界に踏み込んでいくには、語学力と寛容の精神を身につけていかなくてはならない。異文化圏では言葉の説明がなければ、齟齬をきたす。同時に、異文化を受け入れる包容力がなければ、摩擦を引き起こす。

 日本の教育も、この2点に特化して行うべきではなかろうか。