「温故創新」200813 N508 伊波喜一

天候の 不順によりて 野菜高 食は命を つなぐものぞや   

 窓の外にキアゲハが飛んでいる。心なしか、セミの鳴き声が静かに聞こえる。昨日も気温が40℃越えを記録した。涼しさが戻るのは、まだ先のようである。

 7月の長雨と日照不足で、野菜が値上がりしている。レタスは2倍以上で、1キロ当たり891円もする。サラダにしたくても、高すぎて手が出ない。

 レタスの代わりに、キャベツで代用する人も多い。そのキャベツも需要が高まり、55%高の1キロ当たり245円となっている。 

 鹿児島日置市では、県産竹を原料とした竹紙ストローを開発した。脱プラスチックの流れを受けて、3万本を制作した。

 今後この流れを受けて、恒常的な需要をどこまで伸ばせるかが、事業が存続するかどうかのポイントとなる。世界の動向も見据えながら、国策として初期投資を支援していかなくてはならない。

 同時に事業の多角化を図り、リスクヘッジをしていかなくてはならない。

 竹紙製ストローはニッチ産業である。競合相手も出てくるし、好不況の波ももろに被る。猛暑や台風到来など天候の影響も深刻だ。

 一つの農産業を育てるには、半世紀を要する。成果が出るまでに2世代はかかる。

 農業の育成と保護には、国の責任感と姿勢が表れるのだ。