「温故創新」200531 N444 伊波喜一

解禁し ホームセンター 人だかり 有難きかな 普段通りの     

 日中は肌を射るような暑さだが、朝晩は肌寒い。体調管理が難しい。  

  緊急事態宣言が解け、街に人が増えた。溜めこんでいた日曜大工の材料買いで、ホームセンターに足を延ばす。

 どのコーナーも人また人で溢れかえっている。三密どころではない。皆、これまでの密閉状態から解き放たれ、気持ちが解放されているようだ。頭の隅に感染の二文字が散らつくものの、解放の誘惑には勝てない。ついつい足が延びてしまう。 

 店の人の話では、コロナの影響で日曜大工に取りかかる人が増えているとのこと。これまでは外向き志向で、内需・外需ともに拡大するのを目標としてきた。

 そのために、残業も厭わず働いてきた。家族も地域活動も、脇に置いて働いた。

 ところがコロナ禍を機に、仕事の流れがすっぱり断たれた。社会全体が回らなくなり、不便をかこつ。今まであって当たり前・やれて当たり前のことが出来ない。周りに頼っても解決しない。

 結局、今出来るサイズに自分を合わせていくしかないことに気づく。 これまで、SDGsはよそ事だった。

 しかし、コロナが人々の意識を変え、一人一人に取り組むきっかけを与えた。格差をなくし、環境と人に優しい社会を築き上げられるか、今問われている。