「温故創新」240430 No1419伊波喜一

カスタマー ハラスメントに 屈するな 組織を挙げて 対応重ね 

 蒸し暑さで寝苦しいと思ったら、豪雨の前触れだった。一しきり降ったら、涼しくなった。

 カスタマーハラスメントで、企業も自治体も悩んでいる。それらの苦情に直接対応する人達のストレスは相当なもので、精神的に追い詰められ退職や閉店に追い込まれるケースが続いている。

 苦情を言ってくる客は40代以上が8割近くを占めるとも言われ、特有の価値観が災いしていると考えられる。その傾向として「こうあるべきだ。なのに、そうしていない。だから、糺すのだ」ということが挙げられる。

 例えば「お客はお金を払っているのだから、店はサービスをして当然」「役所は税金で成り立っているのだから、文句を言われても当たり前」という発想である。

 ここには、店や役所、あるいは相手のお陰で、自身の生活も成り立っているという視点が微塵もない。自身に非はないとする無謬性の発想で生きているので、相手の非を見つけしだい何回でも何時間でも糾弾する。そうなると、もはや異常である。

 このような理不尽に対応するには、個人任せでは絶対にならない。対応マニュアルを確定し、組織対応するのが鉄則である。原理原則を曲げてはならない。付け込む隙を与えないことが、自身を守り、組織を維持し、社会を健全にするのだ。