「温故創新」231113 N1325 伊波喜一

複雑な 脳の調子を 整える 自律神経 3層構造      

 富士山がまた冠雪している。今朝は木枯らし1号も吹いた。冬到来。  

 脳のコンディションには、自律神経の働きが大きく関係している。これまで自律神経は、交感神経と副交感神経から成ると言われてきた。だが、実は3層構造になっている。

 最も上位にある層は「腹側迷走神経」と呼ばれる神経系統で、自分の仕事が役に立ったり感謝されることで、充足を覚える。利他の働きと言えよう。この神経系統が上位にあることで、他の2神経系統はうまく抑制されている。

 真ん中に挟まれているのが「交感神経」で、他者と競争したり自身が優位に立とうとする神経系統である。これが過ぎると、始末に負えない人ということになる。この交感神経は、大量のエネルギーを必要とするため、長続きしない。

 最後に出てくるのが「背側迷走神経」である。これは生命維持を最優先するため、安全第一で事なかれ主義となる。コロナ下では、この傾向が顕著だった。言うまでもなく、3つの内のどれか1つ欠けても、日常生活に支障が出てくる。

 筆者も1週間を振り返ると、交感神経や背側迷走神経はよく使っている。が、利他的な腹側迷走神経は、意識しないと使えていない。

 人生の黄金期は、あっという間に過ぎてゆく。良き縁と良き人に触れて、腹側迷走神経を高めることに徹したい。