「温故創新」220725 N1085 伊波喜一

心臓の 働き凄し 休みなく 昼夜分かたず 生命守りて    

 桜島が昨晩、噴火した。警戒レベル5で、避難勧告が出されている。噴煙に加え、噴石も飛んでいる。自然の猛威は、侮れない。

 義弟が術後の心臓健診で、東京に出てきていた。手術時と違って今では、脚立に乗ってブルーベリーを摘むだけの体力と運動機能が戻ってきている。血液検査の結果も、良好に近い。有り難いことだ。

 心臓は私達が寝ている間も、働き続けている。1日に約8トンもの血液を、全身に送り出している。さらに、心臓の拍動は1日10万回である。80歳で亡くなると仮定すると、28億回も働き続ける。 

 通常、筋肉は使い続けると乳酸が溜まり、筋肉痛を起こす。ところが、心臓は筋肉痛を起こさない。これが可能となるのは、心筋細胞に乳酸が溜まらないからである。どころか、乳酸をもエネルギーとして使用できる特殊な能力を持っているのだ。

 心拍をコントロールするのが、自律神経である。自律神経は、交感神経と副交感神経とで成り立っている。交感神経がアクセルだとすると、副交感神経はブレーキの役目をする。副交感神経が上手く働くと血圧と心拍数を下げ、心臓への負担を減らす。

 リラックスするために人や社会と一定の距離を置き、ストレスフリーを目指すのも1つの方法であろう。しかしより大切な事は、人や社会と同苦しながら、共通の夢を追い求めることではないだろうか。

 逞しき生命力と未来を描く力にこそ、その鍵はあるのだ。