「温故創新」210708 N811 伊波喜一

国政の 前哨戦の 意味合いが 民意の聞き取り 政治の要                 

 7月に入り、断続的に降り雨が続いている。近くの畑からは、スイカが蔓を伸ばしている。ぐんぐんと伸びて、その逞しさに脱帽する。 

 今回の都議選は、9月の国政選挙の動向を占うと注目された。

  政権奪回を期した自民は振るわず、都民ファーストも数を減らした。争点はコロナ下でのワクチン接種の進行管理、五輪開催の是非、格差社会への懸念と不安だった。

 自民は前政権に見られる「数の論理」と「説明不足」が、民心を掴めなかった。国民に謙虚に説明せず、曖昧にする姿勢が、国民には不遜に思えた。

 何でも反対の共産は、どういう方向へと国造りを考えているのか全く見えてこない。およそ創造的なプランとは縁遠いこの党が数を伸ばしたのは、政権批判の受け皿が功を奏したからだ。「後出しジャンケンの党」と言われる所以である。それでも説明しない・話を聞かない党より、よっぽどいい。

 公明は23名全員当選させた。政権与党の逆風をはね返して、苦戦を乗り越えた。一体、人から頼まれただけで投票する人がいるだろうか。一票を投ずるには、政策や実績、何よりも候補者の人物像が最後の決め手となる。国民の声を丁寧に聞き取り、政策に活かしたからこその勝利である。

 民心を掴まずしては何事も成就しない。万般に通ずることであろう。