「温故創新」200722 N490 伊波喜一

国造り 土台になるのは 街づくり 経済よりも 人優先に   

 コロナでは悪者役の新宿である。その新宿にツインタワーを建てるという。ツインタワーは都市化の極みと言っても、良いかも知れない。 

 その都市設計だが、住宅供給は過剰気味であるにも関わらず、どんどん建っている。 

 筆者の住むK市は、まだまだ農地が広がっている。電車に乗れば都心まで1時間ちょっとで行けるため、駅から離れていても住宅を建てる人が多い。

 アパートやマンションなどの集合住宅が多いが、戸建ても空いているスペースに建てられている。少子高齢化で住宅は過剰になるはずだが、それを心配しても仕方がないとばかりに、建っている。 

 工法は予め決められたものを、組み立てるだけだ。建坪の少ない中で、工夫して建てている。

 その代わり、どれも似たような建物になってしまう。建設コストを下げて販売利益をあげるには、この方法しかないのかも知れない。 

 故郷の村道を一歩奥に入ると、曲がりくねった細い道が続く。計画道路のように碁盤上になってはいないが、先が見通せないからこそ味わいがある。 

 経済を追求すれば幸せになれると、人は信じてきた。しかし、経済効率だけで生き甲斐は量れない。

 人優先という絶対命題に、国は施策を改める時であろう。