「温故創新」201006 N555 伊波喜一

不登校 一時避難の かくれんぼ 家庭の孤立 皆で支えん               

 久しぶりの快晴で、抜けるように空が青い。

 道を歩くと、じわっと汗ばむ。公園の木々の葉が、かさこそと音を立てて散っている。束の間の秋を楽しんだ。 

 NPO法人わかみやクラブの依頼で、ペアレントメンター養成事業のお手伝いをさせていただいた。

 講演内容は「発達に課題のある子の不登校」だが、これは解決の道筋が見えにくく、重い課題である。保護者はそれぞれ、発達課題に精通している。日夜、子どもと向き合い奮闘している保護者を相手に、何をどう伝えたらいいか呻吟する。 

 講演では、筆者が出会ってきた子ども達とその関わりを軸に、本人・家庭・学校が何を目指し、どんな取り組みをするかを具体的に話した。 

 将来に向けて、今やれることを先ず続け、ルーチンを高めることは努力を要する。特に、昼夜逆転して生活リズムが整わない子にとって、持続は乗り越えなくてはならないハードルとなる。

 しかし、決めたことを倦まず弛まず繰り返すことが、自律心を育む。そのことが土台となって、自立につながる。 

 人には人それぞれの生き方がある。そのためには違いを認め、励ましていく以外にない。それは保護者の生き方と重なってゆく。 

 ペアレントメンターの果たす役割とその支えは、限りなく大きい。