「温故創新」200915 N537 伊波喜一

総裁に 選ばれし人 多事多難 改革心を 忘れず進め           

 朝夕が肌寒い。陽が暮れるのも早くなった。夏の終わりは、あっけないぐらい早くやってくる。 

 14日、自民党の総裁選が行われた。菅氏が岸田・石破氏を抑えて圧勝した。菅氏の国会議員票288票、岸田氏79票、石破氏26票と、主流派が反主流派の石破氏に対し、14倍もの大差をつけた。 

 一方、都道府県連票は89票、10票、42票と、主流派は2倍強の票しか出せなかった。それだけ、地方が政権中枢政治を信頼していない証である。 

 国会議員票は、完全に派閥票で固められた。国会内という特殊な場での、お祭り票である。

 誰が日本を良くしていくのかではなく、誰が次のポストを得るのかを決めるお祭りである。

 単に、菅神輿を担いだに過ぎない。地方から見れば、それこそ茶番であり滑稽そのものであったろう。

 石破氏が手足をもがれた状態で、半数近くの地方票を得たことに、自民党は深く思いをなすべきである。

 石破氏の意見は政権中枢にとっては耳に痛いだろうが、それを聞き入れていく度量がなければ、菅内閣は安倍政権の二の舞となろう。 

 16日安倍内閣が総辞職し、首相指名選挙が行われ、新内閣が発足する。民の声を軽んじる政権にならないことを、訴えたい。