「温故創新」210820 N854 伊波喜一

最長の 戦争終えて 逃げ去りぬ 大義名分 何だったのか          

 世界的に天変地夭が続いている。イナゴ襲来による農作物の被害や、内乱・紛争などの惨劇。そしてコロナウイルスの蔓延など、現代は鎌倉時代の惨状に瓜二つである。

 穀飢(こっき)、兵革(ひょうかく)、疫病を3災と呼ぶ。

 穀飢は冷夏や酷暑の影響で農作物が不作になり、飢饉が起こる事をいう。兵革は戦争の事で、米国のアフガン撤退に端を発するタリバンの攻勢等、枚挙に暇がない。

 疫病は新型コロナウイルスで、パンデミックを引き起こす。

 3災の内1つ起きても大変だが、現在、世界では3つ同時に起きている。この対応には、長期的なビジョンと粘り強い対応が求められる。

 2001年、アルカイダに乗っ取られた旅客機が、世界貿易センタービルに衝突した。それを機に、米国はアフガンに侵攻した。

 当初、テロの元凶であるとされたタリバンとの戦いは、米国の大攻勢で始まった。米国の圧倒的勝利かと思いきや、民間人への誤爆やらで、一般市民を巻き添えにした。また、外国からの支援や資金が民衆に行き渡らず、政府高官の賄賂に消えた。

 何よりも、正義の名の元に武力で解決しようとしたところに、米国並びに同盟諸国の慢心と無慈悲さを感じる。

 民衆は平和と文化、教育を求めているのだ。人々の人権が守られ、人としての生活が出来るよう、日本は人道支援をするべきである。