「温故創新」210328 N709 伊波喜一

メキシコで 大麻合法 カルテルを 潰す目的 議論百出

 吉祥寺の井の頭公園は、桜が満開である。緊急事態宣言も解除になり、多くの人が繰り出している。

 人は一時の緊張には耐えられるが、長すぎる緊張には耐えようもない。弛緩を求める。それが人の心理というものでは、なかろうか。

 といっても予防策を講じなければ、コロナはすぐに蔓延する。

 場当たり的な対応ではなく、いつまでどのように過ごすのか。緊張と弛緩の塩梅を示してゆくことが、これからは特に求められよう。 

 メキシコでは近く、娯楽目的での大麻使用が合法化される見通しとなった。06年に当時のカルデロン政権は、軍を派遣してカルテル壊滅作戦を行った。

 「戦争」は10年以上続いたが、カルテルはより武装化し、順軍事組織化した。結果、25万人以上の死者を出した。 

 統計によると06~19年で、14万人以上の失踪事件が報告されている。誘拐されて、麻薬の密造や密売に関与させられているのではないか、疑われる。 

 法案では大麻を合法化することで価格が下がり、闇市場が縮小し、カルテルを抑え込めるとしている。

 しかし大麻に手を染めれば、より強い刺激を求めて、中毒性のある覚醒剤や麻薬に手を染めてゆくのは、火を見るより明らかである。

 WHOの積極的関与を、各国が支持してゆくべきであろう。