「温故創新」190707 N282 伊波喜一

七夕の 願い叶えん 空翔(かけ)て 晴れの一時 待つ身ぞ長し 

 7日は小暑・七夕。あいにくの梅雨空で、今年は織り姫と彦星の出会いは見られなかった。来年まで二人の出会いはお預けとなる。天空を彩る星たちの、壮大なロマンを楽しみにしたい。 ゴルフの日本プロ選手権で石川遼選手が、3年ぶりに優勝した。ティーショットで攻めの姿勢を貫いたことと、パターのラインを読み抜いたことが勝因となった。通算15勝目である。ゴルフは強い体に強いメンタル、完璧な技術がなければ勝てないスポーツである。力んでも力を抜いても、勝つことは出来ない。 スポーツ心理学に100%の壁理論というものがある。(あと一歩でゴール)と思った途端に、効率が落ちてしまうことをいう。ゴールを目標地点と思うと、折角の勢いが削がれる。これは脳の血流が落ち、働きが鈍ることから起こる。そうならないためには、目標を120%と高めに設定し、100%を通過地点としていくことが大切である。 石川選手は守りに入らず、目標を高めに設定し攻めの姿勢で打ったからこそ、優勝という果実を得られた。攻めて攻め抜かなければ、己心(こしん)の魔に食い破られてしまう。人生万般に通ずるのではなかろうか。