「温故創新」240118 N1375 伊波喜一

印影の 形美し 水牛の 八方篆書(てんしょ) 吉相体かな

 今朝も空気がピンと張りつめている。この空気の感じがいい。

 昨年の暮れに、長時間自転車の空気入れをしたら、右胸の筋肉が痛くなった。大分良くなってきていたので、油断していた。急に動かしたら、痛みが走った。息を吸う度に、ズキンズキンと痛みが繰り返す。

 整骨院で診てもらったら、骨膜炎と診断された。急に力を入れたり動かしたりしたことで、骨膜の一部が剥がれそうになっている。その部分が、炎症を起こしている。 

 情けないことだが、これが年をとるということだ。急に力を入れたり動かしたり、いくつかの事を続けざまにやろうとして、筋を痛める。

 転んでけがなどすると、治りが悪いだけでは済まない。動けなくなると、先ずフレイルが落ちる。それに引っ張られて、確実に認知力が落ちる。こわいこわい。慎重さと用心深さこそ、我が身を守る術だ。 

 父が亡くなって、もうすぐ3回忌となる。生前父が使っていた実印を譲り受けて、筆者の名前に彫り返してもらおうとした。ところが、これがかえって高くつくことが分かり、新しく作ることにした。

 実印はオランダ水牛の角で乳白色、直径16㎜、高さ6cm。書体は父のと同じ、吉相の八方篆書体にした。八は開く義と言われ、縁起が良い。さらに、丸型の枠と文字が接する部分が多く、安定感がある。

 これまで使っていた印鑑は、さらに大事に使おう。そして新しい実印を大切にし、心身ともに充実した後半生を送ろうと思っている。