「温故創新」230725 N1239 伊波喜一

炎天下 案内メール 献血の 命救うは 人の生き血と    

 シオカラトンボが、駐車場の車のアンテナに止まっている。頭がくらくらするほど暑い日差しの中、ピクリとも動かない。

  子どもの頃、よくトンボが軒先の竿に止まっていたが、今も変わらない風物詩である。やがて、つがいで飛び回るのが見られそうだ。 

  今年2回目の献血を終えた。全血で400mlは、いつも通りである。酷暑にも関わらず、体調が良いのは有り難い。

 幼少期は体が弱く、母には特に心配をかけた。持病の気管支喘息のため、ちょっとの冷えや湿度、寒暖差で咳が止まらない。

 特に冬場は冷え込む夜間に咳が出始めて、眠れなくなった。母はその度に起き出して、背中をさすってくれた。

 それともう一つ、ビタミン欠乏症で、口内炎が出来るといつまでも治らなかった。甘いものや添加物を採るとじきに出来るので、毎月のように口内炎が出来ていた。

 そのため母は、当時としては珍しかった自然食品を手に入れ、調理していた。それでも口内炎が出来るので、毎月、病院にビタミン注射を打ちに行った。これは筋肉注射で、腕が痛くて痺れた。

 そんな虚弱体質だったが筆者が、上さんのお陰で健康を維持でき、献血が出来る。生前、母がそのことを知って、満面に笑みをたたえていたことが想い出される。

 この調子で、これからも年3回の献血を続けてゆきたい。