東証の 株価3万 見せかけの 実態乏し 浮かれて愚か
久しぶりの豪雨で、昨日は土中まで潤った。微かに風も吹いていて、傘を差していても足元が濡れた。気温も下がり、冬に戻ったようだ。
15日東京株式市場は、平均株価が一時3万円台を突破した。
これはバブル経済期の1990年8月以来の事で、30年半ぶりだ。日米欧が新型コロナウイルスを受けた景気対策で、大規模な金融緩和や財政出動したことが追い風となった。
また、昨年10月~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値がプラス成長となり、買い注文が入った。
思い返せば、バブル期の株価高騰も似たような状況だった。
不動産価格は右肩上がりで、一日であっという間に値上がりした。偏ったインフレ状態が続き、世の中が浮かれ気味だった。
一部の人には富が行き渡ったものの、庶民にその恩恵も実感もなかった。先行き不透明感の漠とした不安を抱えながら、その事を口にすることが恐かった。
かつて、オランダではチューリップが高値で売買された。
昂じて、チューリップ1個で、家一軒分の値段にまでなった。誰もがオカシイと思いながら真実を言い出せないうちに、バブルが弾けた。冷静さと計画性、何よりも堅実に稼ぐことを忘れた。
歴史は繰り返す。30年前の経験から学ぶことは、いくらでもある。現実に目を向け、着実に歩むのみだ。 同じ轍を踏んではなるまい。