「温故創新」240804 N1478 伊波喜一

スコップで 土掘り返し 根切りする 根を張る草の 逞しきかな      

 つがいのツグミが飛んできて、何か啄ばんでいる。どこで見つけたのか、青虫のようである。鳥の動体視力の高さには、驚かされる。 

 拙宅の庭は、7つに小分けされている。上手に木々を植えると面白いが、悩みどころは雑草である。沖縄は雑草天国である。ほっておくと、あっという間に蔓延る。そこで雑草駆逐のために、「玉竜(竜のひげ)」を植えることにした。

 園芸も作物栽培も全くの素人なので、園芸センターに行く度に専門員に話を聞くようにしている。それによると、沖縄では雑草を完全駆除することが極めて難しい。そのため、環境に優しい除草剤や有機肥料などを上手に使いながら、雑草に負けない植物を植えるのが良いとのことだ。玉竜はその点、手間要らずで管理がさほど難しくない。

 とはいっても、植える前に雑草を取り除いておかないと、すぐに生えてくる。葉を枯らすために除草剤を使い、あとは丹念に耕しておく。 

 何せ7年以上手を入れてなかった庭なので、雑草が根を縦横無尽に張りめぐらしている。最初は鍬で根を剝がしていたが、手首が痛くなってしまった。手の力だけでは、とても太刀打ちできない。

 そこで、スコップで1土ずつ掘り返すことにした。足の力を活かして土をひっくり返し、空気を取り入れた。このあと肥料を混ぜ、鋤でならして土を柔らかくし、玉竜を敷き詰める予定である。

 手間暇かかるが、そこが土仕事の面白いところでもある。