「温故創新」190714 N285 伊波喜一

 取るからは その使い道 はっきりと 示すべきかな バランスシート

 10月から消費税が10%にあがる(予定)。消費税は1989年に導入され、30年かけて3%から10%にあがる。正直、1割の消費税は取られ感が強い。財布のひもが固くなることは、容易に想像がつく。 少子高齢化で、年金や医療などの社会補償費はうなぎのぼりだが、税の担い手は減る一方だ。国の財政は国債などの恒常的な借金に頼っている。一般会計100兆円のうち、23兆円は借金や利子の返済に充てられている。国の借金総額は今や1071兆円を超す。この借金を払うのは、一体誰なのか。 日本はこれまで、所得税法人税を中心とした直接税で、国家予算を運営してきた。しかし、教育・福祉・社会保障などをまかなおうとすると、膨大な予算がかかる。今のように借金財政を続けていけば、綻びが出ることは論を待たない。やがて、定年を80歳まで延長し、年金支給を85歳からとするということにもなりかねない(極論だが)。私達が議論すべきは国の借金をこれ以上、次世代へ送らないことである。そのためには、支出と収入のバランスシートを示し、負担すべきはすべきであることを、国民に納得させていくべきではなかろうか。