没頭し 時間も忘れ 草抜きを 季節変わりて 吹く風涼し
ワールドシリーズは、ドジャースがヤンキースを4勝1敗で退けた。ヤンキースは守備の乱れから投手が崩れ、一瞬の隙を突かれて逆転された。1個のミスが連鎖し敗因となるところに、野球の恐さがある。
庭の雑草取りに精を出している。雑草は細い茎ながら地下で根を張り、網の目のように広がってゆく。そうなると、根を取り出すのに難儀する。1回で全て取り尽くそうとすると、時間と体力が要る。そこで軽重をつけ、2回に分けて取るようにしている。
かつて母が植えていた蓬は、ほとんど壊滅状態だった。雑草の茂みに押し隠されて、見る影もなかった。そこで、回りの雑草を少しずつ抜いていった。すると今回、蓬と雑草の立場が逆転した。蓬が隆々と育ち、その隙間に雑草が生えている。雑草を駆逐するわけではなく、蓬との共存という体裁である。
この伝で行けば、玉龍も然りである。玉龍がしっかり根を下ろせば、次第に葉を広げる。そうなれば、雑草が生えても広がってゆかない。雑草を完全駆除することはできないので、めでたしである。
動物界では天敵がいないと、固有種の一人勝ちとなる。これは大抵の場合、弊害が大きい。環境が変わると、一斉に淘汰されてしまうからだ。逆に天敵がいることで、環境と共存せざるを得ない。その結果、環境の変化に適応でき、生き延びることが出来る。
自然界の道理は、なるほどよく出来ているものである。