「温故創新」230412 N1204 伊波喜一

右顧左眄 している間に 人生の タイムリミット 心定めん

 日中の暑さとは裏腹に、日が暮れると急転して寒くなる。体調を崩す人が、出てこようというものだ。油断は命取りとなる。

 人の見極め方には、3つの段階があるとされる。見極め方は、育て方と置き換えても良い。1段階目は褒める。些細なことや小さな出来事を、とにかく褒める。持ちあげられて悪い気分になる人は、先ずいない。褒めた相手に親近感を持ち、言うことを聞こうとする。

  2段階目は貶す。貶されて、良い気分になる人はまあいない。指摘した相手を逆恨みするのが、常である。それを敢えて、指摘する。小言を言う。叱る。すると、貶した相手を恨み、遠ざけようとする。

 3段階目は無視する。褒めも貶しもせず、存在や発言を無視し、相手にしない。これは一番堪える。自分の存在を無きものとして扱われたら、平静ではいられない。

 どんな人でも、自分のありかを求めて生きている。承認欲求を持っている。だから、何かに打ち込み高みを目指そうとする。勿論、自身のために自身と闘っている。それでも、外野から浴びせられる応援や声援は限りない力となって、その人のやる気を引き出す。

 この3段階目を乗りこえられたら、本物の人と言ってよい。人は毀誉褒貶に一喜一憂する。するなと言っても、凡夫はそうはいかない。

 その凡夫ゆえの功名心や名誉欲を抑えて、無視されることを乗り越える。それこそ、一人ひとりの織り成す人間革命のドラマであろう。