「温故創新」230127 N1167伊波喜一

楽したい 便利と不便 比べっこ 行きつ戻りつ 考え直し

 朝起きると、水道が出にくい。水道管が凍っているようだ。マイナス6度、全く寒い。

 この寒いということは、不便なことである。体は冷えるはヒートショックの心配はあるはで、およそ良いことが思いつかない。

 反面、寒いことで身が引き締まり、きびきびと行動できる。今の世の中は、便利で快適である。快適すぎるぐらいだ。労せず額に汗せずとも、十分な成果が得られる。しかし、便利で快適であるということは、退化することでもある。

 筆者も運動不足解消のため、自宅から駅まで歩いている。歩くと、自転車の約3倍の時間がかかる。歩き始めて3週間目までは、足の筋肉が痛くてたまらなかった。普段歩いていなかったので、筋肉が退化してしまっていたようだ。

 また歩かなくなると、歩幅が狭くなる。歩き始めると股関節が広がるのか、妙な痛みがはしった。驚いたが、慣れてくると股関節の開きがスムーズになるのを実感した。

 SNSなども便利で、欲しい情報が一瞬で手に入る。それに慣れてしまうと、自分で考えたり情報を探したりすることが面倒になる。労せずして得られたものは、身につかない。

 そう考えると、便利に頼りすぎるのもどうかと思わざるを得ない。自らに不便を課すことは、便利を活かす直道なのだ。