「温故創新」230113 N1154 伊波喜一

自らの 思いのままに 天候を 操ることなど 出来ぬと知りぬ

 空気が乾燥している。寝る時など、部屋の湿度が50%を切っている。濡れタオルなどを干しても、まだ乾ききっている。

  関東は雨が欲しいところだが、西日本から東北以北は積雪が凄まじい。南北に細長くのびきっている日本列島は、その中央を背骨のように山脈が貫いている。それが人々の暮らしの様々な顔を、浮かび上がらせている。

 ウクライナへの侵攻は、食料やエネルギー危機に直結した。地球温暖化対策としてパリ協定では、化石燃料を使わないと宣言した。

 しかし、ロシアが侵攻したために、使いたくても使えない状況が発生している。穀物も燃料も高騰し、加えて住居やインフラが破壊しつくされては、せめて今あるものを使わざるを得ない

 今後、世界は100億の人口を養っていかなくてはならない。今のような大量生産・大量消費が果たしていつまで続けられるだろうか。  

 また家畜を飼育し、消費するあり方も限界を迎えている。地球温暖化で酷暑や旱魃に加え、洪水や地滑り・雪崩も常態化している。もはや、天候を人間の都合のいいようにコントロールなど出来ないのだ。 

 大地の恵みは、決して偶然の産物ではない。地道に計画的に、自然に従いながら、汗水流して育てる以外に収穫量の増加は見込めない。

 この当たり前の感覚を取り戻して初めて、地に足がついた農産が出来るのではないだろうか。