「温故創新」220907 N1106 伊波喜一

恐竜の 謎の解明 ゴビ砂漠 歩行の様子 足跡で知る        

 台風一過で、北陸はフェーン現象が起きている。35度にも達し、夏が戻ってきたような暑さだ。玄関の沙羅は、上枝から下枝まで虫に食われている。茶毒蛾だと思われるが、目を凝らしても見つけられない。気候変動の影響で、害虫が活発化しているのかも知れない。

 岡山理科大などがモンゴルのゴビ砂漠を調査し、恐竜の化石を千個以上発見した。足跡が連なった「行跡」が23本見つかり、長いものでは30㍍ほど続いている。恐竜の歩き方や歩く姿勢の解明につながると、期待されている。

 見つかった足跡や行跡は、約9千万年前~7千万年前の白亜紀末期のものと見られる。体長6~25㍍ほどの植物食恐竜「ティタノサウルス類」などが、残したものと思われる。ティタノサウルスは骨格からすると、がに股のように歩きそうだが、実際にはそうではない足跡もあったという。

 あれだけ広い砂漠上から僅かな化石を見つけるなど、奇跡に近い。それが当時のままの姿で、現存している。

 このように地道な努力を続けるには、当人達の粘り強さは元より、資金面や組織面でその学問を支援していかなくてはならない。その際、成果主義に陥るのではなく、いかにその事業を継続していくかを念頭に置かなくてはならない。

 須らく、物事は継続して初めて実を結ぶものなのだ。