「温故創新」220621 N1062 伊波喜一

汗をかく 抗菌作用 保湿にも 体温調節 夏を乗り切り  

 沖縄は昨日、梅雨明け宣言が出た。これからは、暑さが本格化する。反対に九州は湿った前線の影響で、大雨注意報が出された。用心に越したことはない。

 ここのところの湿気で、汗が止まらない。昨晩など窓を閉め切ると蒸して、途中で何度も目が覚めた。室内や電車内はエアコンを効かせられるが、戸外ではそうもいかない。流れる汗との格闘である。

 発汗の主な役割は、体温調節である。汗をかくので、陽にあたっても皮膚の温度が上がらない。また汗には、抗菌ペプチドや乳酸といった成分が含まれていて、肌の抗菌作用や保湿作用がある。したがって、汗をかかないと皮膚が乾燥し、肌トラブルの原因となる。

 汗の成分は水である。ところが、スポーツなどで急激に汗をかくと、体に必要なナトリウムを高濃度で排出する。だからタブレットなどで適切に塩分を摂り、熱中症を防がなくてはならない。

 多汗症も気になるが、無汗症は汗をかけないため体温調整が出来ない。体に熱がこもって、顔が真っ赤になる。熱中症のリスクが高まるので、用心が必要である。

 昔から、暑い時ほど風呂につかると良いと言われるが、理に適っている。自ら発汗しづらい場合にでも、風呂やサウナが自然の内に汗をかかせてくれる。それで体のリズムが整う。

 暑い夏こそ、昔からある生活の知恵を活かしていきたいものである。