「温故創新」220502 N1029 伊波喜一

懐かしい 人と会うこと 今生の 思い出たるや 足伸ばさんか       

 夜半に雨が降り、今朝は朝から肌寒い。

 上さんと二人、成田から福岡へと飛ぶ。福岡駅から鹿児島本線で、八女市羽犬塚(はねいづか)駅で降りる。グアムでお世話になったN夫妻が、車で迎えに来て下さっていた。

 N夫妻との再会は、28年ぶりになる。お二人とも80歳代になられているが、お元気の様子である。

 N夫妻はグアムだけでなく、パキスタンやタイの日本人学校にも赴任し、現地の教育に広く貢献されてきた。足かけ10年の海外生活から得られた事がらは、深い知見をともなっていた。

 屋内には、スリランカで求めたゾウの陶器や壺が飾られていた。これは、現地の様子を紹介する際の糸口になる。同時に、現地の経済活動にも貢献する。

 奥様曰く「親を看取り、子育てを終えたのだから、これからは自分のために時間を使ってください。人生は短い。今やりたいことをやらなかったら、二度と時は廻ってきません。後悔しないためにも、すぐに始めることです」。

 このことは、人にも当てはまろう。会いたい人にいま会っておかなければ、次に会うことは出来ないかも知れない。思い立った時が吉日。

 後悔や反省、感謝や抱負など、いろいろあろう。しかしその思いを伝えてこそ、今生人界の思い出となるのではないだろうか。