「温故創新」220425 N1027 伊波喜一

ストレスを 避けない姿勢 前向きの 心に宿る レジリエンスか       

 サクランボの青い実が、大量に道路に散らばっている。まだ十分に熟してもいないのに、鳥たちが啄んだもののようである。この分では、熟れたら大挙してやってくるかも知れない。

 ストレス耐性の一つに、ヒートショックプロテイン(HSP)がある。人間の体は通常、36℃前後に保たれている。そこから5~10℃ほど高い温度に置かれると、多くの細胞が死滅する。

 ところが、死なない程度の時間に置いてストレスをかけると、ストレスから回復させたときにストレス耐性がつく。そして、今度は長時間のストレスに耐えられるようになる。

 それまで眠っていた遺伝子が働き、普段では合成されないたんぱく質が形成されるからだ。このたんぱく質が細胞をダメージから守り、細胞の痛みを修復する。

 過度なストレスを大量に浴びると、ストレス過多になる。しかし、適度にストレスをかけながら耐性を育てると、ストレスに強くなる。 

 例えば私達の食事一つとっても、かなりストレスフルである。異物を取り入りこんで、滋養にする。抗体ワクチンも同様である。

 そう考えると、私達1個1個の細胞を活性化させると、とてつもない力を発揮することだろう。

 状況を的確に掴み、徐々に慣らしていけば、レジリエンスが高まることを実感している。