「温故創新」220113 N990伊波喜一

有限の 資源見通す 限界の 視点明か 原点回帰        

 日中は暖かいが、朝晩は冷え込んでいる。道端が凍り付いて、氷点下を記録している。

 一昨晩は鏡開き。餅を食す。保存のきく餅は、醤油と砂糖、大根おろしをつけるだけでも、美味しい。焼いても汁に入れても、十分に楽しめる。生活の知恵である。

 貨幣経済は、紀元前600年頃に出現した。急速に波及した貨幣経済は、広い交易経済システムを確立した。

 それまで小さな単位で、村々の交易システムを行っていたので、急激な変化に人々は驚いた。自身の想像を超える資本を手にすることが出来、有限な存在であることを忘れさせた。

 富の増殖が、資本主義の行きつく先である。無限という幻想を知らずに突き進んだ先にあったものは、有限の地球だった。

 このパラドックスに気づくために、人類は飽くなき欲望を追い求めたとも言える。

 これは資本主義の「光」と「闇」である。光だけを求めたつもりが、その闇の代償が思いのほかに大きいという現実を、突き付けられた。 

 この現実には、大国も小国も、経済力の有る無しも、一切関係ない。軍事力の拡大などは、もはや茶番でしかない。

 有限を分かち合う発想こそ、これからの座標軸となる。行き過ぎた拡大・競争・優劣の時代は終わったことを、人類は自覚すべきである。