「温故創新」211108 N934 伊波喜一

延々と 拷問続くか 地獄図と シリア内戦 国際糾弾            

 五日市街道沿いのケヤキが剪定されて、丸坊主になっている。ちょっと、びっくりだ。

 夏から秋にかけてケヤキは葉を広げ、幹に栄養を蓄える。十分に蓄えた後は、越冬のために不要な葉を落とす。こうして寒さを乗り越え、春になると枝を広げていく。まことに逞しい生命力だ。

 2010年末にチュニジアで始まった民主化運動「アラブの春」は、2011年3月シリアに波及した。

 しかし民主化にはいたらず、2012年6月には内戦状態に突入した。2014年にはイスラム国(IS)の前身組織が、「国家」樹立を宣言した。

 それに対して、米国主導の有史連合が空爆を開始した。2015年にはロシア、2019年には米国がシリア最後のIS拠点を制圧した。その間、アサド政権は反体制派への拷問を増幅させている。

 国連調査委員会が今年3月にまとめた報告書によると、この10年でアサド政権に捕まり行方不明になっている人は数万人にのぼる。

 アサド政権は否定しているが、遺体や遺体の上に置かれた紙に記された「識別番号」などから、アサド政権収容施設内のものと断定される。暴力行為に、正義など存在するわけがない。

 日本はアサド政権との取り引きを一切禁じ、断固たる姿勢を貫いていくことが肝要である。