「温故創新」210617 N790 伊波喜一

日本語の 説明不足 伝わらず やさしい日本語 普及すべきと           

 まとまった雨が降っている。妙正寺川の水位も上がり、あっという間に警戒警報が出た。今後の梅雨時の豪雨には、特に気をつけてゆきたい。 

 「やさしい日本語」が話題となっている。日本で初めて暮らす外国人にとって、いま使われている日本語は相当難しい。

 例えば『思います』などは、取り立てて意思表示する必要のない場合に使う。

 しかし、『考える』という使い方もできれば、『意志』を示すこともできる。これらの意味を使いこなすには、来日したばかりではまず無理である。

 だから、この場合には『思いますの』の代わりに、『たぶん』を使うようにさせる。

 このようにして、言葉の特性や使われ方を外国人に習得させてゆく。その究極は「日本語の言いたいことが素直に伝わる」ことにある。 

 夏目漱石は日本語の標準語を、小説に表わした。明治期に書かれた『坊ちゃん』など、口語文で書かれているから現代人でも読める。

 それでも、当時の口語体の記述は漢字や旧仮名遣い、読点のリズムが今とは異なる。そのため、読みにくく感じてしまう。 

 かように、言葉は移り変わる。日本語をより分かりやすい表現にして、より多数の人が分かる言葉にしていく努力が必要であろう。