「温故創新」210426 N738 伊波喜一

わらわやみ 廃絶めざし 苦戦する 感染症と 人との闘い     

 桜島が25日未明、噴火した。噴煙の高さは火口から2300mに達した。噴火の衝動は、恐るべき破壊力を示している。自然界の持つエネルギーは、想像を絶する。 

 昨日は世界マラリア・デーだった。蚊が媒介し発症するマラリア。今ではほとんど目にすることがなくなったが、かつては蚊の卵から孵ったボウフラがあちこちの水たまりにいた。下水道にフタをするようになってから、ボウフラはいなくなった。

 しかし、湿度が高く緑に囲まれた日本では、春先から秋口まで半年近く蚊にくわれる。 

 WHOの統計によると、2019年に世界で2億人がマラリヤに感染し、49万9千人が亡くなっている。コロナの比ではないが、恐るべき数である。 

 コロナの感染媒体である蝙蝠なども、最近は目にすることがない。

 蝙蝠はパパイヤや柿などを好む。夕暮れ時になると飛び交う姿を、子どもの頃よく目にした。当時はコロナのことなど知らないので、ぶら下がっている蝙蝠を虫取り網で生け捕ったものだ。 

 蚊や蝙蝠、ネズミなど、感染症媒体を完璧に追跡することは難しい。人への感染を完全に食い止めることは、さらに難しい。

 日本は一刻も早くワクチン接種を行い、集団免疫を高めてゆくことが喫緊の課題である。