「温故創新」210411 N723 伊波喜一

禁止する 改正種苗 持ち出しを 日本の宝 種苗守らん

 庭のモッコウバラが咲き始めている。昨夜来の強風にも負けず、今朝も黄色の花を咲かせている。

 昨年末に元気がなかったので心配したが、じきに緑の蕾が膨らんできた。手間いらずではあるが、虫に食われはしまいか、冬の霜にやられはしまいか気になる。今夏はまた格別の暑さになるだろう。水やりをかかさないようにしたい。 

 改正種苗法は、国内で開発されたブランド果実などの種や苗木を、不正に海外へ持ち出すことを禁じた法律である。今月施行されたのに伴い、農林水産省は1975品種を発表した。

 42道府県が登録しているコメや果実が中心で、登録品種が1702,出願中が273となっている。その一例として、シャインマスカット(ブドウ)やゆめぴりか(米)、シナノホープ(レタス)、つゆひかり(茶)、秋甘泉(ナシ)、さぬきの夢2009(小麦)、あまおう(イチゴ)などが挙げられる。 

 違反すると個人には1千万円以下の罰金、法人には3億円以下の罰金が科される。 

 資源の少ない日本は、手間暇をかけて農産物の味や風味を工夫してきた。加工食品や調味料に至るまで、品質管理にかける時間と情熱は他国の追随を許さない。

 汗と努力の結晶である農産物を、断固守り抜いてゆきたい。