「温故創新」201122 N598 伊波喜一

TPP 参加の意思を 示すかな 中国主席 発言波紋    

 一転、今朝は空気が冷たい。例年の寒さに戻りつつある。枯れ葉が道端に積もり始めている。 

 習近平中国国家主席は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、環太平洋連携協定(TPP)へ加入する意思を表明した。習主席がTPPへの参加を表明したのは、初めてである。 

 日中韓東南アジア諸国連合ASEAN)など15カ国は、地域的な包括的経済連携(RCEP)に合意したばかりである。TPP、RCEPともに米国は入っておらず、中国は巨大経済圏で主導権を握りたいと考えているようだ。 

 習氏は多国間貿易体制の支持を表明し、自由で開放的な貿易と投資を促進するとしている。

 一方の米国は選挙の公正をめぐり、国内世論が2つに分かれている。政権交代がままならず、対立と不信、憎悪と分断がのしかかっている。今の状態では国内を治めることさえ、ままならない。とても世界の覇者たることなど出来ない。その間隙を縫って、巧みに周氏に主導権を取られた格好だ。 

 世界第1の人口と第2位の経済力を擁する中国が本気になれば、周辺諸国はなびかざるを得ない。 

 日本は、今こそ平和外交を軸に、周辺諸国のまとめ役とならなければならないだろう。