「温故創新」200925 N545 伊波喜一

 

ガソリンの 新車販売 禁止して 加州の 英断凄し          

 秋雨前線が重なり、細かく雨が降り続いている。毛布では寒いぐらいだ。掛け布団が必要な季節だ。 

 カリフォルニア州のニューサム知事は、ガソリン車の廃止を義務付ける政府命令に署名した。

 新車市場からガソリン車を排除すると、温室効果ガスを35%以上削減できるとしている。 

 それを受けて、乗用車販売を2035年から全て電気自動車(EV)など排ガスを出さない車にする。中・大型の商用車についても、2045年までに排ガスを出さない車に切り替える。

 ニューサム知事は「気候変動と闘うために、州は最も影響力のあるやり方をとった」と強調している。

 これに対してトランプ政権は、同州の権限を取り消すと表明した。

州側は政権側の措置は違憲であると、訴訟を起こしている。

 加州では山林の自然発火や引火が立て続けに起こり、大規模な住民避難が深刻化している。

 火災はすでに、昨年の20倍の規模で起きている。気温が49℃を超え、90万ヘクタールが消失している。 

 知事はこれらのヒート現象に対して、果敢に実効性のある手立てを講じている。状況に応じて、規制や規制緩和を自ら作り出していくこの責任感と迅速性は、米国民主主義の良さである。