「温故創新」200811 N506 伊波喜一

物事の 表と裏の 両面を 本質見据え 事に臨まん   

 昨日は全国で30℃越えを記録した。岐阜や富山は38℃を超え、地面から陽炎が立ち上っている。当分この暑さが続きそうだ。 

 香港の一国二制度をめぐり、米国が台湾と急接近している。

 昨日は米厚生長官が蔡総統を訪問した。中国が香港の自主統治を認めず、事実上、一国一制度に舵を切ったことに対する対抗措置である。

 ここに至るまでの米国と中国の対立が、経済問題から政治問題へと急展開したのみならず、国交断行に至るのではないかと懸念する。 

 経済が先かイデオロギーが先か? これまでは、イデオロギーに蓋をしてでも、経済交流を優先させてきた。

 ウィンウィンの関係を優先させてきたが、ここは大きな転換点となる気配である。 

 中国は国が広く、多民族国家である。昔から、民に食べさせられないと反乱が起こった。

 13億もの胃袋を満たすのは、容易でない。現在でも富裕な都市部の民と農村部の民とでは、経済・文化・医療、何よりも就学の機会に圧倒的な差がある。 

 私達にとって、民主主義の価値は絶対である。

 一方、中国は食を満たすことを最大公約数としている。米国の価値観だけでは推し量れない。 

 この違いをどう認め合えるかが、今後の外交の肝となろう。